『言文だより』(九州大学大学院言語文化研究院のニュースをお届けする広報誌です。既刊号はこのページの末尾からPDFファイルでダウンロードできます。) |
No. 14(Web暫定版 2009年8月20日更新) 印刷版PDFはこちらからダウンロードできます。
学術交流協定調印2009年6月2日、マレーシア科学大学言語・翻訳・リテラシー学部との学術交流協定の調印式が言文研究院長室で行なわれました。
マレー語の集中講義開講
交流協定調印後の最初の成果として、8月17日(月)〜21日(金)の期間、マレーシア科学大学(USM)言語・翻訳・リテラシー学部のシチ・ノライニ・ジュプリ教授による集中講義「マレーシアの言語と文化」集中講義が言語文化研究院箱崎分室で開講された。 |
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伊都キャンパスへ移転
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新任教員あいさつ古村由美子(フルムラ ユミコ)(言語文化研究院 助教 2009年4月着任)
4月に言語文化研究院箱崎分室に着任致しました。外国語を学ぶ様々の方々と分室を拠点に交流させていただき、又、留学生の方々も外国語の学習相談に来てくださっています。私は第二言語習得を始め、異文化間コミュニケーション能力開発について研究をしております関係上、こうした機会を通して多くのことを学ばせていただける幸運に感謝しております。どうぞよろしくお願いいたします。
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海外学会報告11th International Pragmatics Conference大津隆広7月上旬にメルボルン大学で行なわれた第11回国際語用論会議( 11th International Pragmatics Conference )に出席しました。メタ表示という認知の枠組みを用いて照応プロセスの全体像を考える科学研究費採択の研究の成果発表をかねて、 ”Procedural Information of Anaphoric Expressions” という題目で発表する機会を得ました。今回のパネルは、歴史語用論、ポライトネス、発話行為、談話分析、言語と医療、解放的語用論(欧米により構築されてきたパラダイムに、アジアやアフリカなどの言語と文化を視野に入れようとする最近の語用論)、など例年以上に多種にわたるものでした。 海外におけるこうした語用論の研究方法は日本国内とは随分異なるため、日本人研究者の中で賛否が分かれました。半世紀ほど前のグライス派による誕生以来、語用論は語用理論の探求と構築という方向へ向かっていたはずなのに、全体としてはデータ中心のパネルとレクチャーが多く行なわれ、メンタルスペースや関連性理論などの理論的枠組みを用いた発表は例年よりも少ないという印象でした。こうした語用論の展開を肌で感じ、言語学におけるゴミ箱と揶揄された時代を思い出したのは私だけではないでしょう。この会議が始まり20年が過ぎました。近年規模が大きくなりすぎて、日本国内の学会と同様に、それぞれの分野による再編が行なわれ、中規模な国際学会が各地で行なわれつつあります。 インターネットで新型インフルエンザの感染者数の増加をチェックしながらの出張でした。例年よりもキャンセルの掲示が多かったような気もします。メルボルンの冬は一日で四季が巡ると言われるくらい気温の差が激しく、風邪をひいた友人の研究者もいました。検疫を無事に通過した時はさすがにほっとしました。
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生命倫理P&P報告2007-08年度九州大学P&P(教育研究プログラム・研究拠点プロジェクト)に採択された「生命倫理を主題とする内容重視の言語指導教材・プログラム開発」(研究代表者 松村瑞子教授)は、学生が専門領域の内容について有意義な発信を行う上で必須の英語運用能力を養成することを目的として、模擬授業、講演会、ディベート大会(次ページの記事参照)、集中講義を開催するとともに、専門分野の教員と外国語教育担当教員が連携して教材およびプログラムを開発しました。成果の一部として次の2冊の教科書を編纂しました。 ・『新医療とどう向き合うか―生命倫理の論文を読む』 ・Let's Practice Debating in English: With Advanced Exercises from Euthanasia Debates また、両年度の国際生命倫理ディベート大会のビデオはWebで公開しています。 |
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2nd International Bioethics Debate The 2nd
International Bioethics Debate Tournament was held at Kyushu University on
March 14th, 2009. The resolution was "Resolved: That Euthanasia Should
Be Legalized." At the final round, the affirmative team of Alex Berger
(Illinois State University, USA) - Wang Jingyi (X'ian International Studies
University, China) defeated the negative team of Cynthia Luo - Aishwarya Nair
(Assumption University, Thailand). The tournament
followed a 5-day debate workshop by Dr. Joseph Zompetti of
the Illinois State University, with participants from Japan, China, Thailand,
the U.S., and Taiwan. Both the tournament and the workshop were part of
a larger project to develop contents-based foreign language teaching materials
about bioethics funded by Kyushu University Interdisciplinary Programs in
Education and Projects in Research Development (P&P) and Kyushu
University Faculty of Languages & Cultures (FLC). |
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2009 Japan-U.S. Exchange Debate More than two hundred students watched a debate on the resolution that "the Japanese government should prohibit minors from using a cellular phone" at Kyushu University Ito Campus on June 10th, 2009, as part of 2009 Japan-U.S. Exchange Debate sponsored by the Japan Debate Association. The affirmative side was the US Team (Tony Liao, grad student, Cornell University & Christopher Girouard, graduated from Truman State University). The negative side was the Kyushu University ESS Team (Haruka Araki, 2nd-year, School of Economics & Ayaka Tachibana, 2nd-yeart, School of Agriculture). The debate was followed by a lecture "Disembodied Debating: Teaching Argument and the Internet" by Stephen Llano, Assistant Professor, St. John's University (NY), who accompanied the debate team. (The video is available at: http://vimeo.com/5163257) |
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ディベートセミナー開催 2009年8月2日(日)に箱崎キャンパスにおいて、言語文化研究院等が共同主催した第7回JDA九州ディベートセミナーが開かれ、約20名の学生・社会人が熱心に受講し、スピーチの作成と発表の練習を行いました。講師の上田真梨子先生(佐世保工業高等専門学校講師)に、長年のディベート指導経験を活かし、ディベート学習の導入方法、ディベートの試合を判定する視点、スピーチ作成のポイント、などを説明してもらいました。 |
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コンテスト利用外国語教育EEP採択 言語文化研究院の教員が中心となって取り組むプロジェクト「プレゼンコンテストを利用した外国語教育」(申請部局 高等教育開発推進センター、取組実施担当代表 井上奈良彦教授)が平成21年度 教育の質向上支援プログラム(EEP)に採択され、教材開発などを開始しました。この取組は、知識伝達と受容の受動的な教育ではなく、学生自ら情報収集・討論・意思決定・プレゼンテーションをするという情報発信型の能動的学習を奨励する教育システムを目指すものです。本取組の成果は、本学の外国語教育の改善に寄与するとともに、大学教養教育の先駆的な教育方法として他科目や他大学への普及も期待できます。 |
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ご案内・お知らせ
公開講座 「小学校から始まる英語教育
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月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
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1 8:40 〜 10:10 |
英語リスニングI [ アンスコム飯野 ] (レベル2) |
中国語口語II [ 李 (郁)] |
英語会話II [ アンスコム飯野 ] (レベル2) |
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2 10:30 〜 12:00 |
英語ライティングII [ アンスコム飯野 ] (レベル3) |
英語リーディングII [ 古村 ] (レベル3) [ 李 (郁) ] |
フランス語作文コース [ 羽賀 ] |
英語リスニングII [ アンスコム飯野 ] (レベル3) |
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3 13:00 〜 14:30 |
英語リーディングI [ 津田 ] (レベル2) |
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4 14:50 〜 16:20 |
入門イタリア語II [ マローネ ] |
入門フランス語 [ 田中 (陽) ] [ 田畑 ] |
入門インドネシア語II [ 遠藤 ファビオラ ] |
ドイツ語リスニング演習II [ 田畑 ] |
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5 16:40 〜 18:10 |
ドイツ語表現演習II [ カスヤン ] [ホール] (伊都地区)(レベル3) |
韓国の言語と文化 [松原] |
英語会話I [ アームストロング ] (レベル1)
*英語プレゼンテーションII [ ウィークス ] (伊都地区)(レベル3) |
英語会話I [ ブルックス ] (レベル1) |
英語プレゼンテーションII [ グイン ] (レベル3) [ ホスーシュ ] |
6 18:30 〜 20:00 |
英語リーディングIII [ 山下 ] (レベル4) [ ホール ] (伊都地区)(レベル3) |
英語会話II [ アームストロング ] (レベル2) [ ウィークス ] (伊都地区)(レベル2) |
英語会話II [ ブルックス ] (レベル2) |
英語テスト・テイキング [ グイン ] (レベル3) [ 柿原 ] |
* 英語は、レベル別の授業となります。
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平成21年度後期言語文化自由選択科目開講案内(平成21年9月28日(月)授業開始)
・学部生優先ですが、院生・研究生・留学生・教職員も定員内一定枠で受講可能です。
・.英語は、レベル判定によるクラス分けを行います。過去3年以内のTOEFL(九大標準化テスト可)又はTOEICのテストスコアを登録時に持参して下さい。
・言文箱崎分室で行うプレイスメントテストも受験可能です(日程は下記参照)。
・受付詳細、授業内容につきましては、言語文化研究院箱崎分室、伊都地区全学教育教務係及び、各学部学生係にて9月上旬に受講案内書を配布致しますので、入手の上ご一読下さい。
* ホームページ http://www.flc.kyushu-u.ac.jp/~flcbr/
9月28日(月) |
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(1) 13:00-16:00 |
(2)18:30-21:30 |
9月29日(火) |
(3) 10:30-13:30 |
(4) 15:00-18:00 |
(5)18:30-21:30 |
9月30日(水) |
(6) 9:00-12:00 |
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10月5日(月) |
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(7) 13:00-16:00 |
(8)18:30-21:30 |
10月6日(火) |
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(9)17:00-20:00 |
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